国内における高齢化による労働力不足、製造品種の多品種少量生産への対応など、製造現場の工程では様々な自動化への課題が増えてきています。
それらの課題に対し、近年では作業用ロボットを使った生産工程の自動化を行っていくケースが浸透し始めています。
地方に2拠点の工場を構える部品メーカーA社では、コストや納期、品質面に対するエンドユーザーからの要望に応えるため、工場内の生産工程の自動化を目指していました。生産技術部長のE氏はこう話します。
「エンドユーザーからはコスト削減や納期短縮を日々求められています。従来のやり方を変えていかなければ、今後も要望に応え続けることは困難でした」
A社では、納期短縮に対応するため、一時的に生産ラインを24時間稼動させるなどの方法で対応していましたが、このような状況が長期的に続けば、高齢化が進んでいる従業員が疲弊してしまいます。かといって積極的に採用を進めれば、その分人件費がかかってしまい、エンドユーザーからのコスト削減要求に応えることができなくなってしまいます。
とは言っても、リソース不足を解消するため、やむを得ず新たな採用を進めていたA社ですが、地方の工場ということもあって応募も少ないのが現状でした。
そこでE氏が目を付けたのは「作業の自動化=作業用ロボットの導入」でした。しかし、もちろんロボット導入は初めて。ノウハウや知識はまったくなく、何から手をつければ良いか検討も付きませんでした。専門のコンサルタントに依頼し、サポートしてもらおうと考えますが、多額の費用がかかることがわかり、現実的ではないと判断しました。
最善の解決策が見出せず、E氏は頭を抱えていました。
エンドユーザーからの「コスト削減」「納期短縮」要求に応えたい
生産ラインの24時間稼動を続ければ、従業員が疲弊してしまう
「作業の自動化=作業用ロボットの導入」を検討するも、知識やノウハウがない