ローカル5Gで何が解決できるのか?
5Gは「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」といった特徴があり、これらの特徴を活かすことで、様々な産業の課題が解決できます。
例えば、 農業分野では、ロボット搭載のAGVの遠隔制御、ロボットの遠隔操作や走行支援、画像認識による農作物の数量判断・環境データ測定などを可能にします。
このように、テクノロジーを活用して作物の最適な収穫時期の見極めを実現することで、農園経営の最適化や作業効率化、省人化の実現が期待されています。
また、医療分野では、精細画像やAIを活用した診断支援、携帯端末を活用した医療従事者間の情報連携などの取組を可能にします。
こうした取組によって、医療従事者の働き方改革や省人化に寄与することが想定されています。
製造業におけるローカル5G活用の可能性
日本の製造業の多くの現場は、「熟練工からの技術伝承」や「労働力の確保」といった人手不足の課題に直面しています。人手不足解消のために、これまでもロボット導入や自動化による生産性の向上を推進してきました。
今後、ローカル5Gを活用することで、工場のワイヤレス化が加速します。
多数の設備や機器を同時かつ、リアルタイムでモニタリングすることで、稼働率や良品率の向上、予兆保全・予知保全などを実現します。その結果、より柔軟で変化に強いモノづくり体制の構築が期待されています。
例えば、工場内の製造ラインにおいて、PCやタブレット、VR/AR技術を活用して、人と生産システムのインタラクションにおける作業内容に応じた支援を行うことができます。ARゴーグルを使いながら補完情報を用いて作業を円滑に行ったり、遠隔地からの指導やコミュニケーションをしたりすることができます。
スマート工場の実現の鍵「ローカル5G」
このように、様々な活用方法が期待される「ローカル5G」はスマート工場実現の大きな鍵となります。
これまで、無線ネットワークといえば一般にWi-Fiが使用されてきました。
しかし、Wi-Fiは狭い場所をカバーすることは可能ですが、大規模な工場など面積の広い建物・屋外をカバーするのには適していませんでした。
その結果、工場全体のスマートファクトリー化を実現しようとしても、
大規模な工場では、通信が入りやすい一部の場所でしかIoTやARの導入は出来ませんでした。
しかし、ローカル5Gを使用することで、工場全体に安定した通信を供給できれば、スマート工場を実現し、工場内の各部門における総合的な課題解決に繋がると考えられます。
伊東商会「製造業DX診断」
「ローカル5G」の活用によって、実現への期待が膨らむスマート工場ですが、
まずは、何に取組むべきなのか、現状整理や優先順位付けが欠かせません。
そこで、お客様の課題整理・優先順位付けを効果的にサポートするツールとして、伊東商会独自の「製造業DX診断」を作成しました。
それぞれのお客様の課題や現状に合わせて、ハードウエア(=センサー、アクチュエーターなど)から、ソフトウエア(=MES、PLCなど)まで、適切に組み合わせたご提案が可能です。
工場の人手不足解消やデジタル化でお困りの際は、是非お気軽にご相談ください。
出典
■総務省(2020),「令和2年情報通信白書 第1部 特集 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築」
(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/pdf/02honpen.pdf)(参照日:2021年1月22日)
■総務省(2020), 「5G 等の医療分野におけるユースケース(案)【初版】
(https://www.soumu.go.jp/main_content/000694551.pdf ,2020年6月)(参照日:2021年1月22日)
■SMART AGRI, 川島礼二郎, 「『ローカル5G』は農業でどのように活用できるのか? NTT東日
本に聞いてみた」
(https://smartagri-jp.com/smartagri/1679, 2020年8月)(参照日:2021年1月22日)